夏真っ盛りの8月。
年々、暑さが増していくような気がします。
8月と言えばご先祖様をお迎えするお盆の季節ですね。
7月がお盆の時期という地域の方もいらっしゃるかもしれません。
暑い季節ですので、8月の和菓子は見た目に涼やかで夏らしいモチーフのお菓子が多いです。
■8月の和菓子
今月もお茶のお稽古は無しになってしまったので、涼しげ冷んやりな和菓子をご紹介いたします。見た目もお口にも美味しいゼリーと可愛らしい桃の和菓子です。
お抹茶にゼリー?と最初はビックリしたのですが、夏のお点前ではむしろ有りだそうです^^
「日本橋屋長兵衛」さんの①ほおずき市、②江戸桃よしぐれ、③朝顔、④金魚すくいです。
①ほおずき市
ほおずきのピューレを使ったゼリー玉がもっちりとした生地の中に隠れていました。
浅草寺の夏の風物詩である「四万六千日・ほおずき市」。
毎年7月9日、10日は「四万六千日(しまんろくせんにち)」と呼ばれ、この日に参拝をすると「1日の参拝で46,000日分の功徳がある」と言われています。
そんな1年のうちで最大のご縁日(特別な功徳がある日)に開催されるのが、ほおずき市です。
「ほおずきの実を水で鵜呑み(丸飲み)すれば、大人は癪(なかなか治らない持病)を切り、子供は虫気(腹の中にいると考えられた虫による腹痛など)を去る」という民間信仰があり、ほおずきを求める人で賑わったそうです。
私の田舎では、お盆にご先祖様が帰ってくる時に迷わないようにほおずきを提灯として使うから忘れずにお供えしてね、と教わりました。
今年は感染症対策の為、浅草寺のほおずき市は中止になってしまいましたが
来年は開催できるようになっていると良いですね。
②江戸桃よしぐれ
白桃餡が薄紅色の黄身しぐれに包まれていて、予想以上に桃の風味が口いっぱいに広がります。
コロンとした桃の形が可愛らしいお菓子でした。
「黄身しぐれ」とは、餡をこねて蒸した生菓子です。 「しぐれ」とは「時雨饅頭」の略で、 蒸しあがったときにできるひびを時雨に見立てた和菓子のことです。
③朝顔
夏の朝に色鮮やかに花を咲かせる朝顔。
朝顔を見ると夏休みの宿題で、毎日観察日記を書いたことを思い出します^^
こちらは透き通った果実のゼリーの中に羊羹でかたどった朝顔が、涼しげなお菓子です。
みずみずしい果実の味のゼリーに感動!赤はももゼリー、紫はマスカットゼリーでした。
④金魚すくい
実は今月はこのお菓子に一目惚れして、8月の和菓子は「日本橋屋長兵衛」さんのお菓子にしよう!と決めました。
レモン風味のゼリーに色鮮やかな金魚がゆらり。
江戸の中期、かつて高価だった金魚は庶民の手にも届くようになり、金魚を飼うことが流行したそうです。夏になると町には金魚売りの声が響き渡り、人々は金魚が水の中で優雅に泳ぐ姿を見て、ひとときの涼を感じていたそうです。
見た目通り、お味も爽やかで夏にピッタリのお菓子でした。
■お店情報:御菓子司「日本橋屋長兵衛」
日本橋屋長兵衛 日本橋本店
〒103-0022
東京都中央区日本橋室町1-6-2
TEL 03-3242-3030
今月も美味しく頂きました^^
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