9月9日は五節句のひとつである、「重陽(ちょうよう)」です。
不老長寿を願って菊の花を飾り、菊のお酒を楽しんだことから「菊の節句」とも呼ばれる為、この時期になると菊にちなんだ和菓子が店頭に並びます。
平安時代から宮中では、重陽の節句の前夜に菊の花を真綿で覆い、 翌朝に夜露に濡れて菊の香りがうつった綿(被綿:きせわた)で顔や体をぬぐうと、不老長寿の効果があると信じられてきました。
お茶席でもこの時期は、菊の和菓子を準備し、床の間には綿を乗せた菊を飾り被綿(きせわた)に見立て、重陽の節句を祝います。
9月の和菓子
今月は老舗中の老舗「とらや」さんの生菓子にしてみました。
とらやと言えばいつも羊羹!で、生菓子を購入したのは初めてでしたが、
大きくずっしりで存在感が抜群でした。
きんとん製:菊の酒(きくのさけ)
きんとん製の『菊の酒』は、黒と紅に染め分けた落ち着いた色合いが、秋にふさわしい和菓子です。割ってみると、中には小倉餡が!思わず凝ってる〜!!と歓声が上がりました。重陽の節句にピッタリの和菓子です。
- ■価格:486円 (本体価格450円)
■販売期間:2020年9月1日〜9月15日
羊羹製:主草(あるじぐさ)
菊は気高くおめでたい花として、古くより愛されてきました。『主草』は、菊の異称「クサノアルジ」より名付けられたそうです。
楕円形にかたどった菊の花に、一枚の葉を添えた美しく上品な意匠です。
白餡入で紅白の色味もとても綺麗でした。
- ■価格:486円 (本体価格450円)
- ■2020年9月1日〜9月15日まで
琥珀製:初瀬の錦(はつせのにしき)
「初瀬」とは現在の奈良県桜井市初瀬にあたり、観音信仰の長谷寺や秋の紅葉で古来有名な場所です。『初瀬の錦』は中に白餡を包み、紅葉した楓を涼しげな琥珀羹でかたどったお菓子です。
暦の上では秋とはいえ、残暑が厳しい今の時期にピッタリの和菓子ですね。
- ■価格:486円 (本体価格450円)
- ■販売期間:2020年8月16日〜栗生菓子販売開始まで
公式サイトはこちら↓
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